【電源トランス再考】アナログ回路の性能を決定づける
超小型・正負出力トランスの真実

電子回路設計者の皆さん、良い仕事してますか?

オペアンプや高精度センサー回路を扱うアナログ設計の現場では、いつも一つの大きな課題に直面します。それは、「電源の品質」です。特に、信号をGND電位を中心に±に振らせるために必要な**正負電源**を、いかにノイズレスで、かつコンパクトに実現するか。これが長年の悩みですよね。

最近はスイッチング電源が主流ですが、「ノイズは極力排除したい!」「でもトランスで組むとデカくて重い!」そんなジレンマを抱えているのではないでしょうか?

私たちは、そんなプロの設計者の声に応えるべく、自社製品の超低雑音電源に採用しているコア技術を切り出し、アナログ回路駆動に特化した小型の「電源トランス」を製品化しました。

この記事では、単なる部品ではない、このロッキテクノロジーの小型電源トランスが、あなたの設計にどのような革命をもたらすのかを、技術者の視点でぶっちゃけトークを交えながら徹底解説します。設計の質をワンランク上げたい方は、ぜひ最後までお読みください。

Section 1:なぜアナログ回路に「電源トランス」が不可欠なのか?

1-1. スイッチング電源の「功罪」とアナログ回路の「悲鳴」

現代の電子機器は効率重視。だからこそ、DC-DCコンバータのようなスイッチング電源が全盛です。小型で高効率、発熱も抑えられるため、デジタル回路では文句なしの選択肢です。

しかし、アナログ回路、特に計測やオーディオのように微細な信号を扱う分野では、話は別です。

  • 高周波ノイズの発生: スイッチング動作(ON/OFF)は、原理的に避けられない高周波ノイズを発生させます。
  • グラウンド汚染: このノイズが基板のGNDラインを汚染し、せっかくの繊細な信号に乗り移ります。

結果、高性能なオペアンプを使っても、電源ノイズのせいでS/N比が低下し、「設計通りの性能が出ない!」と頭を抱えることになるのです。この問題を根本から解決するには、ノイズ源を遮断する「絶縁」が最も効果的です。

1-2. 「電源トランス」がもたらす安心感=”アイソレーション”

商用電源(AC100V)から回路を分離する電源トランスは、単に電圧を下げる部品ではありません。トランスの持つ絶縁(アイソレーション)効果こそが、アナログ設計者にとっての最大の魅力です。

  • 商用電源のノイズやサージ成分を遮断し、回路側に伝わりにくくする。
  • グランドループを適切に切ることができ、ノイズ対策の基本中の基本となる。

アナログ回路の性能を本気で追求するなら、最終段のシリーズレギュレータ(リニア電源)はもちろん、その前段の電源トランスの品質からこだわる必要があるのです。

ただし、従来のトランスは「デカい、重い、取り回しにくい」という問題がありました。そこで、私たちはトランスの品質はそのままに、この「サイズ」の壁を打ち破った製品を開発しました。

Section 2:ロッキテクノロジーの「小型電源トランス」が選ばれる3つの理由

なぜ、数ある電源トランスの中で、ロッキテクノロジーの製品を選ぶべきなのか? それは、単なる汎用トランスでは得られない、アナログ設計のための「最適化」が施されているからです。

2-1. 【理由1】アナログ設計に最適化された正負出力電圧

オペアンプや多くの精密アナログ回路は、一般的に±12Vや±15Vといった正負電源で駆動されます。

本製品は、このアナログ回路の標準的な要求に合わせて、最適な二次側AC電圧を提供します。

  • TYPE15V-0-15V(AC15V-0V-AC15V): 整流・平滑・リニアレギュレータを通すことで、標準的な±15V電源を設計できます。
  • TYPE18V-0-18V(AC18V-0V-AC18V): 高い電源電圧(例:±18V〜±20V)が必要な高ダイナミックレンジのアナログ回路設計に最適です。

汎用的なトランスでは、適切なAC電圧を得るために無駄に大きな容量のものを選んだり、二次側を複雑に結線したりする必要がありますが、本製品は「アナログ電源を組むこと」を前提に設計されているため、設計が非常にシンプルになります。

2-2. 【理由2】設計の自由度を高める「小型・軽量化」

従来のトランスは、その構造上、設置スペースと重量がネックでした。特に、計測機器や研究用機材の小型化・ポータブル化が進む現代において、大きな電源トランスは致命的です。

本製品は、最新の巻線技術とコア設計により、出力電流0.2Aを確保しつつ、重量わずか約225gという小型化を実現しました。

  • ベンチトップ計測器の内部に組み込んでも、重量バランスを崩しにくい。
  • 制御盤内の限られたスペースでも、高品質な電源部を構築できる。
  • ポータブルな研究機材や、フィールドワーク用デバイスの正負電源化に貢献。

「性能は欲しいが、サイズは妥協したくない」という設計者のワガママを叶える、まさに理想的なサイズ感です。

2-3. 【理由3】設計工数を大幅に削減する「負荷特性の公開」

電源トランスを選ぶ際、最も厄介なのが「どれくらいの負荷で、二次側の電圧がどれくらいドロップするか」という特性です。

トランスは、負荷がかかると内部抵抗により電圧が低下(ドロップ)します。この特性を正確に知らなければ、後段のリニアレギュレータの入力電圧を適切に設定できず、発熱や性能に大きく影響します。

私たちの製品は、無負荷時と負荷時の出力電圧特性をデータシートで公開しています。これにより、

  • 設計工数の削減: 試作段階でのトランスの負荷試験や特性測定の手間が省けます。
  • レギュレータ選定の容易さ: 後段のリニアレギュレータが最適な動作点(ドロップ電圧)で機能するように、ピンポイントで部品を選定できます。

このデータ公開は、私たちが自社製品で培った「低雑音電源設計」のノウハウを、お客様と共有したいという信念の表れでもあります。設計の「不確実性」を減らし、スムーズな製品開発をサポートします。

Section 3:【導入事例】この電源トランスが活躍する現場

この高品質な電源トランスは、どのような「本気」の設計現場で使われるべきでしょうか?

3-1. 事例1:最先端の研究開発用ラボ機材

物理、化学、バイオなど、最先端の研究では、極めて微小な信号を扱うことが日常茶飯事です。ノイズは即ちデータの信頼性の低下を意味します。

  • ノイズレスなプリアンプ: センサーからの信号を増幅するプリアンプの電源部に採用。AC18V-0-18V型を使えば、±20V級の高電圧駆動が必要な低ノイズFETアンプの電源も、ノイズレスかつコンパクトに構築できます。
  • ベンチ電源の自作: 研究室で特注の電圧や電流が必要な場合、汎用トランスではなく、この製品を使って高性能なリニア方式の正負電源トランス駆動電源を自作することで、既製品にはない超低雑音電源を実現できます。

「自分だけの最高品質な電源」を追求する研究者にとって、まさに最適な出発点となります。

3-2. 事例2:ハイエンド・オーディオ/プロ用音響機器

オーディオの世界では、電源が音質を決めると言っても過言ではありません。特にアンプの電圧増幅段には、クリーンな正負電源が必須です。

  • ピュアな音の追求: シリーズレギュレータとこのトランスを組み合わせることで、スイッチング電源では不可能なレベルでノイズを排除。音楽信号の微細なニュアンスまで再現する、究極の電源トランス駆動アンプを設計できます。
  • リプレース用途: 既存の機器で電源の音質に不満がある場合、この小型トランスに置き換えることで、電源部を強化し、音質を劇的に改善する可能性を秘めています。

3-3. 事例3:小型化が求められる高精度計測・FA機器

工場や医療現場で使用される計測器は、小型化と高信頼性を両立させなければなりません。

  • フィールド設置型センサーユニット: 振動や温度変化の多いFA環境において、堅牢で安定した電源トランスによる絶縁電源は信頼性の要です。小型なので、設置スペースの制約が厳しい場所でも、高品質な電源部を諦めずに組み込めます。
  • 医療用診断機器: 人命に関わる機器では、ノイズによる誤動作は許されません。絶縁性の高いトランスで、安全かつノイズレスな正負電源ラインを構築します。

Section 4:【購入ガイド】専門知識を有するプロへ、納期と価格について

本製品は、大量生産される汎用品とは一線を画す、「アナログ電源設計のプロ向け」に特化した部品です。そのため、ご購入にあたってはいくつか注意点がございます。

4-1. 専門知識を有する法人・研究機関向け限定販売

私たちは、本製品が電源トランス単体であり、正しい知識と技術をもって組み込まれることで真価を発揮すると考えています。

そのため、本製品は原則として法人、自治体、学校等の設計・開発・研究向けに限定販売させていただいております。

  • 自己責任での組み込みが前提: トランスの配線や、後段の整流・平滑・レギュレータ回路の設計・実装には、専門的な電気回路の知識が必要です。
  • 安全性の確保: AC100Vが直接関わる部分であり、安全規格や感電リスクを正しく理解し、対策できるプロフェッショナルな環境でのご利用を前提としています。

誠に恐縮ですが、個人のお客様で正負電源が必要な場合は、専門知識を有し、正しく使用していただくことを前提としつつも、より手軽に使える「正負出力コンパクト電源」もしくは「組込用電源基板ユニット」の完成品をご検討いただくことを推奨いたします。(これらの製品は、前回のブログでご紹介したものなどです)

4-2. 価格と納期について

この高品質な小型電源トランスは、以下の価格でご提供しております。

型式 定価(税抜) 定価(税込)
TYPE15V-0-15V / TYPE18V-0-18V 3,000円 3,300円

納期に関する重要なご案内:

本製品は、高品質を維持するため、在庫がない場合は受注生産となる場合がございます。

  • 在庫がある場合: 即納可能です。(お急ぎの場合は、事前にお問い合わせください。)
  • 在庫がない場合: 受注後3か月ほどの納期を頂戴しております。

設計・開発スケジュールに影響が出ないよう、評価・試作の段階で、まずはお問い合わせいただくことを強くお勧めします。

あなたの設計を次のレベルへ。今すぐお問い合わせください。

「このトランスで、うちの計測器の電源は組めるか?」「±18V仕様での特性はどうなる?」など、技術的なご質問や納期確認、お見積りのご依頼は、下記よりお気軽にご連絡ください。

>> お問い合わせ・資料請求はこちらから <<

プロフェッショナルな皆様の、最高の製品開発をロッキテクノロジーは応援します。

まとめ:電源トランスへのこだわりが製品の未来を変える

今日の設計現場では、安易にスイッチング電源に頼りがちです。しかし、真に性能を追求するアナログ回路においては、電源トランスによるノイズレスな「源流」が不可欠です。

ロッキテクノロジーの小型電源トランスは、

  • アナログ回路に最適化された正負出力。
  • 設計の自由度を高めるコンパクト設計。
  • 公開された負荷特性による設計容易性。

これらの価値を、わずか3,000円(税抜)で提供します。トランスの選定で妥協することは、設計全体の性能を妥協することに繋がります。

「もっとクリーンな電源が欲しい」「既存の電源トランスは大きすぎる」そう感じている技術者の方々、ぜひこの高性能な小型トランスをご検討ください。あなたの製品のS/N比と信頼性は、確実に向上するはずです。ご連絡を心よりお待ちしております。

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